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石田明生

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13人ということ
  先週、オウム真理教の幹部7人が処刑された。教団の中で死刑が確定しているのは13人と聞く。つまり、まだ6人いるということだ。 仄聞によると、死刑というものは、金曜日の朝告知され実行されるそうだ。今日がその金曜日(ちなみに13日の)、残りの6人の運命は果たしてどうなっているのか。
 13人といえば、南の遠い国では、洞穴に閉じ込められた13人が海軍の力で救出された。こちらの13人ニュースは底抜けに明るいニュースだ。大人のコーチ1名と高校生のサーカー少年の12人だそうだ。この13人という構成が面白い。聖書を紐解けば、最後の晩餐もコーチに当たるイエスとその弟子たち12人で構成されていた。この形は定型といってもいいのだろうか。
 というのも、オウムの死刑囚たちの構成も、リーダーの麻原を中心にした12使徒の形になっている。もしも、残りの6人を処刑したなら、処刑された13人はまるでイエスとその弟子たちという姿を帯びやしないだろうか。そして、麻原の神聖化ということになりはしないだろうか。オウム真理教の事件は、処刑という単純な手段で解決できるものではないことは確かだ。

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雑感 | 09:20:42 | Trackback(0) | Comments(0)
仲間の旅立ち
 大学時代の友人の訃報が入った。2年ほど前から、療養中だったと聞いていたとはいえ、残念で仕方がない。奇跡は起こらなかった。以前、彼を含めた仲間10人ほどでフランスに行ったことがある。そのとき、互いに大いに飲んだものだった。気さくで、明るく、知的好奇心ムンムンの男だった。旅行中も名所をみて歩くたびに色々な質問が彼から飛んできた。時には答えに窮することもあるほどだった。
 彼は、次のような辞世の言葉を残して逝った。

     鬼十則、第一則、という極めてユニークな行動指針に育まれ、
     「書」を愛し(未読が増え)
     「酒」を好み(一生分を早々飲み上げ)
     四人男女孫も生まれ、それなりの人生だったと思います。
     お世話になりました。皆様へ、お先に。
     有難うございました。

 彼は、あの「鬼十則」で有名な「電通」を勤め上げた猛者でもありました。
 内田さん、付きあわせていただき、こちらこそ深く深く感謝しております。パリはアリーグル市場近くの飲み屋で飲んだ時の愉快な時間、よかったですね。もう一度やりたかったですね。   合掌

日常スケッチ | 17:56:16 | Trackback(0) | Comments(0)
『モンテスキューの孤独』を読む
 先日、『プラハの春』を読んでいる最中だったが、やはり図書館で借りた『モンテスキューの孤独』という本を読んだ。こちらの方が薄くて持ち運びに便利だったのと、何と言っても文字数が少ない。面白くてあっという間に読み終えた。

『モンテスキューの孤独』シャードルト・ジャヴァン著 白井成雄訳(水声社) 原題は “Comment peut-on être français ? (どうしたらフランス人になれるの ?)” Chahdort Djavann 2006

 原題は、訳者のあとがきにもある通り、モンテスキューの『ペルシャ人の手紙』中の一文「どうしたらペルシャ人になれるの ?」からとられている。
 作者はまさにそのペルシャ人であるイランからの移民女性で、小説中多分に自己体験が盛られていると思われる。
 憧れの都パリに、ロクサーヌはやってくる。『三銃士』『レ・ミゼラブル』『ゴリオ爺さん』の舞台となったこの町では、見るもの聞くもの、飲むもの食べるもの、全て夢で見たように美しくておいしくてすばらしい。ついにパリにやってきたのだ。ダゲール通りにある狭い女中部屋のアパートでもいい。パリにいるのだ。彼女はこれからフランス人になる !

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書評 | 15:38:46 | Trackback(0) | Comments(0)
『アレクサンドロス』読了
5月1日(火) 『アレクサンドロス』(ヴァレリオ・マッシモ・マンフレディ著 草皆伸子訳)全3巻を読了する。

第1巻 夢の王子
第2巻 若き征服者
第3巻 永遠(とわ)の帝国
マンフレディ 1943年生まれのイタリアの作家
徳間書店

 かつて中学生時代に『三国志』(吉川英治)を読んだ時のような、躍動する高揚感を書物からたっぷりと感じることができた。至福の時間を過ごせたと言うことだ。
 また、紀元前4世紀頃、アリストテレスの時代とその世界を知れることで知的好奇心も満たされた。とはいえ、もちろんあくまで小説の世界だから、全て史実とは思えないし、事実作者も史実とは異なる箇所を指摘もしている。また、ほぼペルシャ全土をめぐる遠征中の土地の描写も「示唆的なものに」ならざるを得なかった旨あとがきでことわっている。
 この小説の面白さの一つは、アレクサンドロスと仲間たちの友情と情熱と野心にあるのではないか。この仲間は皆アレクサンドロス王子の学友たちで、アリストテレスの薫陶を得たものたちだ。現代の中学・高校生のように競い合い、ふざけ合い、涙を流し、喧嘩をして成長する。二十歳過ぎくらいで、戦さ場に赴く彼らの青春群像といっても良いくらいだ。それから約10年、この仲間たちは苦楽を共にして、小アジアからイスラエル、エジプトからバビロニア、スサからペルセポリス、カスピ海を望んでインダス川まで大遠征をする。
 アレクサンドロスの偉大さは、その間の戦の勝利だけにあるのではなく、占領した町々にギリシャとペルシャの融合を常に優先していたと言うことだろう。
 33歳という若さで病死なかったなら、とついつい考えてしまうアレクサンドロスの早世だった。小説にはないが、大王の死後、この仲間たちを中心としてディアドコイ戦争(後継者戦争)が勃発し、喧嘩どころか悲惨な殺し合いにまでなってしまう。
 そのことは、小説のエピローグに記されている。書き手は、エジプトのファラオとなるプトレマイオスだ。ファラオの座を息子に禅譲した彼は、親友アレクサンドロスが作った町「アレクサンドリア」の繁栄を自慢し、当時の青春時代を思い返して筆を置く。

 ここまで書いて、本を図書館に返してきた。次に借りてきた本も、期待を裏切らないと思う。ウンベルト・エーコの小説『プラハの墓地』だ。エーコの小説は今までに『薔薇の名前』と『フーコーの振り子』の2冊を読んだが、どちらもあらゆる満足を与えてくれた。今度のも楽しみだ。
 そういえば、今はどうやらイタリア文学にはまっているようだ。

文学雑感 | 16:50:30 | Trackback(0) | Comments(0)
『インカ』全3巻
 壮大な小説『インカ』全3巻を読み終えた。思えば『アレクサンドロス』の第2巻がなかったのでその場しのぎで借りて読んだものだが、いつの間にかはまり込み、やめられなくなっていた。膨大な小説によくあることだが文章と筋立てに少し難があったとはいえ、読者を大いに楽しませてくれる。と同時にインカ文明とピサロたち征服者たちの残酷さがつぶさに描かれていて、知的好奇心も満足させてくれた。
 小説は、映画を見ているような作りになっていて、読者を飽きさせない。それもそのはず、作者は3人でまさに映画のように作ったと、訳者のあとがきにあった。作者名アントワーヌ・B・ダニエルとは、3人の名前を繋げたものだった。もちろんその一人は、インカの専門家だ。3巻は、『ピューマの影 インカ1』『クスコの黄金 インカ2』『マチュピチュの光 インカ3』のタイトルがついている。
 登場人物は、ピサロ4兄弟、アルマグロ、インカ皇帝たちなど実在の人物だが、主役のヒーロー・ヒロインはもちろん架空だ。この二人、ビサロの手下として征服に参加するガブリエルとインカ皇帝付きの女官アナマヤとの壮大な大恋愛物語でもある。
 もしも可能ならばだが、映画にしたらどれほど面白いものになるか。想像するだけでゾクゾクする。
 さて、さて、これから『アレクサンドロス』にとりかかろう。

書評 | 15:38:41 | Trackback(0) | Comments(0)
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