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街の人たち(5)
セギュール

  マダム、こんなところにいらっしゃったのですか。もう少しで、通り過ぎてしまうところでした。実際、今まで何度も通り過ぎていました。リュクサンブール庭園の茂みの中で、遠くから聞こえる子供たちの歓声に、マダムはじっと耳を傾けているのですね。
 今でも昔でも、夢中になって遊ぶ子供たちの心はひとつ、たくさんの童話をお書きになったマダムには、そのことがよくお分かりでしょう。『模範的な女の子』や『学問のあるロバの話』や『ソフィーの不幸』などなど、あなたの童話は決してきれいごとだけですまさせない、芯の通ったレアリスムがありますね。炉辺に集った子供たちに童話を読み聞かせるマダムは、それはそれは魅力的なおばあちゃんだったんでしょうね。
 ナポレオンのモスクワ遠征時、あなたの父上ロストプーチン伯爵はロシア皇帝アレクサンドル一世からモスクワ総督に任ぜられ、あの有名なモスクワ大火の責任者にされそうになりましたね。そんなナポレオンの敵を父親に持ちながら、マダムは、フランスの伯爵家に嫁いだのですね。御苦労なさったことでしょう。
 ご存知ですか。かつて、あなたの童話は日本でも翻訳されたことがあったのですよ。また復刊されればいいのですが・・・
 ねえ、セギュール伯爵夫人。
【リュクサンブール庭園内】

注 : 夫人の訳書は、「少年少女世界の名作文学」第21巻 フランス編3 (昭和41年)小学館 の中の『学問のあるロバの話』です。
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2008年夏の旅行記 | 07:26:11 | Trackback(0) | Comments(0)
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