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石田明生

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フランスからの4人の柔道家
4月30日(木)

腕白相撲地下鉄両国駅にある写真スポットで


 初夏のさわやかな、というよりも暑いくらいの一日、フランスからやって来た四人の柔道家たちと東京の「旧市街」を散歩した。「旧市街」とは、両国から浅草のことだ。
 まずは彼らの宿泊先の「講道館」に赴いた。午前10時に待ち合わせだったが,一日を有効に使おうと早めに到着した。けれども、彼らの姿はない。講道館の新館3階が宿泊施設なので,部屋の番号がわからないまま,適当に部屋をノックした。顔を出した日本人の柔道家とスペイン人のオバさん(柔道家とは思えない)に「フランス人の柔道家」の消息を聞くと,確かに前夜はいたそうな・・・スペインのオバさんは彼らの部屋まで教えてくれたが,数回のノックに返事なし。館内には朝食をとる施設がないので、外に食べに行ったのだろう?


 とこうするうちに、フランス人らしい青年がやって来たので,「ピエール?」と聞くと,そのうちの一人が「Oui!」と頷いた。聞くと、驚いたことに,6時半に早起きして,両国に行き相撲部屋の朝稽古を見学して来たらしい。さすがに若い柔道家だけあって行動的だ。僕が早めに迎えに行ったのは,あわよくばどこかの部屋の朝稽古が見られると思ってのことだったので,実現してほっとした。相撲部屋見学は多分彼らにとっての最大の関心ごとだったのだろう。
 とはいえ、僕は妻と両国駅前で待ち合わせをしている。両国に行くことに変わりはない。彼らには申し訳ないが,今乗ったばかりの地下鉄をそのままUターン。
 国技館に付属している「相撲博物館」と「江戸・東京博物館」を見学することにした。前者は,無料ということで入りやすかったが,「タダ」だけに、がらんとした一部屋だけの展示室が箱庭のようにちっぽけだった。

国技館前
国技館前

駕篭
江戸・東京博物館の駕篭に乗るピエール

 後者のほうは、さいわいフランス語でガイドして下さるボランティアの人がいたので,僕は大いに助かった。下手なフランス語で、これまた浅知恵の知識を披瀝するのはいやだったのだ。ボランティアの中年女性は、フランス語のガイドは珍しいらしく,張り切って説明していた。むしろ、見学者との空回りを心配したほどだ。が、彼らもそれなりにおもしろがって付き合ってくれたので、ほっとした。展示室が「江戸」から「明治」まで、なにしろ、見学時間が2時間に及んだ。昼時はとっくに過ぎてしまったが,昼食はどうしても浅草で食べたかったので,みんなに我慢してもらい,浅草まで地下鉄に乗った。
 この両国から浅草までの地下鉄は最悪のものだった。乗り換えがあるとはいえ,駅としては2駅なのに、260円(だったと思う。ちなみに春日駅から両国まで6駅目なのに210円だった)とひどく高い。おまけに、「蔵前」乗り換えが、よくもまあ「乗り換え」と表現しているものだとあきれかえるほどの、長距離乗り換えなのだ。もちろん地下の通路なら少々長くとも「乗り換え」の感はするのだが、町を一区画ほど歩くのだ。これなら、運賃を安くして欲しいものだ。別に僕は日本を代表しているわけではないので、どうでもいいはずなのだが、こんな半端な駅と乗り換えを知り,フランス人を前に少々恥ずかしい思いをしたのは否定できない。
 ちなみに,到着した都営浅草線の「浅草駅」がとんでもないことも付け加えておこう。雷門方面出口まで、どれほど歩くことか・・・
 それでも元気な柔道家たち,観音様の商店街をミツバチのようにいろいろな店に立ち寄りながら楽しそうに歩いた。昼食は何にするかいろいろ考えた結果,僕は伝法院通りのどこかで、「お好み焼き」を食べることにしていた。彼らに何度も確かめたが,「お好み焼きは」まだ食べたことがないとのこと。マルタン夫妻が去年日本で食べて、とても印象的だったと言っていたのを思い出したからだ。
 案の定,お好み焼きは彼らの目を楽しませ,舌をうならせた。暑くて喉がからからだったので、乾杯で飲んだビールも刹那的までにうまかった。満足してくれたと思う。

お好み焼き屋にて
お好み焼き屋にて。左から、ブノワ、マチゥー、ロイック、ピエール、手前は僕


 食後は,散歩しながら上野駅,次いで講道館(春日駅)に戻る。というのは、彼らは4時頃から、講道館で柔道の練習をするからだそうだ。帰り道,彼らの一人が、浅草で客待ちをしている人力車夫がはいていた地下足袋を欲しがったので,「ひさご通り」の店で物色した。ムッシューは,ある履物屋さんでだいぶ粘って試着していたが、とうとう買った。約2・3千円の代物だ。フランス人が、フランスの大地を地下足袋姿で歩き回っている姿を想像するのは楽しい。

講道館前
講道館前で、記念撮影

 実は、フランスにいるマルタンさんからできたら彼らに明治大学柔道部の練習に立ち会わせて欲しいと頼まれていた。よく知らないけれど,なんでも明治大学の柔道部はとても有名らしい。
 そこで僕は安請け合いをして,明治大学に勤める友人の教授に、その旨をお願いするメールを出した。2月末のことだ。僕のイメージは膨らんで,大学柔道部の練習にフランスからきた柔道家が見学もしくは稽古をすれば、明大の柔道部員ももしかするとフランスに友人ができ,フランスとの友好関係に一役買えるのではないかと楽観主義者になっていた。
 が,驚いたことに,結論を言えば明大の反応は「けんもほろろ」だった。「フランスから? スパイをされるかも」「どんな外人かわからない」等々言われ,結局「4月の柔道部見学・稽古は、二ヶ月前に申込書を提出しなければならないので、現時点では間に合わない」ので、不可との返事・・・
 官僚主義的な書類のこと,「スパイ」という言葉が出てくる剣呑な態度、明大がどれほどえらい大学かは知らないが,心底がっかりした。知り合いの先生に、すぐに4人の柔道家の段位と職業を書いたメールを送ったので、すぐに彼らの素性がわかったはずだ。明大側は、これら小学校の先生やスポーツマッサージ師の人たちが「スパイ」の可能性ありと本気で思っているのだろうか。呆れてものが言えない。
 これではなんとなく(本当はそれ以前の事務レベルの話かもしれないが)明大柔道部が閉鎖的という印象をぬぐえない。もしそうだとしたら,閉鎖的な世界にいる部員たちに、閉鎖的ゆえの不祥事が起こらなければいいが・・・
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雑感 | 21:54:57 | Trackback(0) | Comments(0)
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