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石田明生

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ブリヂストン美術館
 今頃になってもまだ小春日和のような天気だった昨日(12/11)、久々ブリヂストン美術館に足を運んだ。目下開催中の美術展『セーヌの流れに沿って・・・印象派と日本人画家たちの旅』を見るためだ。
 東京駅八重洲口を東に向かってまっすぐ行くと右手に美術館はある。ところで、途中の交差点右角に、ブランクーシ(1876-1957)の美しいオブジェがあることにどれほどの人が気づくだろうか。僕が立ち止まり、写真を撮っていても、回りを行き交う通行人たちはなんの関心も示さない。忙しく歩いているだけだ。それとも彼らにとってこのオブジェは、既知のもの見慣れたものとなっていて、何ら珍しいものではなくなっているのだろうか。

rhapsody
“Rhapsody” Brancusi



 この美術館は、エレベーターで二階に上がるといきなりロダンやブールデルなどの美術品が見学者を迎える、おもしろい作りになっている(特にブールデルの『ペネロペ』はまるまるとした下半身を想像させ、楽しくなる)。そして、ブランクーシ。パリはモンパルナスの墓地にある彼の傑作『接吻』の縮小版がブールデルの隣に鎮座している。男と女の永遠の愛がここに凝縮され、人の一生もまんざらでないなと思わせる。それにしてもこの素朴なオブジェ、狭苦しい館内にあるよりも、やはりお日様の下にあるのがふさわしいのかもしれない。

2.JPG
『接吻』Brancusi (モンパルナス墓地)


 展示されている絵画を見ていて驚いたのは、『セーヌの流れ』といってもずいぶんと長い距離が対象だということだ。見る前は、パリ近郊のアルジャントゥイユ、ブージバルあたりだろうと高をくくっていたら、とんでもない。南はセーヌの支流、我が懐かしきロワン川の風景画もあった。とりわけ、シスレー。そして梅原龍三郎、黒田清輝、浅井忠・・・なんと多くの日本人画家たちが訪れて、シスレーの風景を描いていることか。撮影禁止なので、ここで紹介できないのが残念だ。ロワン川の風景は不思議なことにどれもこれも(たとえ冬景色であろうと)ぬくもりのある、優しさに満ちている。

ロワン川と教会
モレ・シュル・ロワン(シスレー終焉の地)

 セーヌ河はパリからノルマンディーの方までゆったりと流れている。画家たちは、日本人画家たちも、それを丹念に描いている。荻須高徳の描いたサン・ルイ島『アンジュ河岸』、出島春光の『ノートルダム』、シニャックの『ポン・ヌッフ』。
 モネの住んだジヴェルニーとその近くのヴェルノン。数年前におとずれた美しい景色をそのまま描いてくれている(モネ、ボナール)。セーヌ河は画家たちの筆で描かれながら、大西洋へと行き着く。そしてそこは、オンフルール(コロー)、ドーヴィル(ラウル・デュフィ)。印象派の画家たちがもっとも愛した土地だ。最後に、モーパッサンの小説の舞台にもなっているエトルタがモネ、マティス、高田力蔵、宮本三郎たちに描き上げられる。セーヌ河からだいぶ離れてしまったが、これも愛敬か。そういえば、『女の一生』の作者は画架を前にしたモネ(10歳年上)をかの景勝地で見かけていたはずだ。
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美術鑑賞 | 15:39:18 | Trackback(0) | Comments(3)
コメント
明けましておめでとうございます!
先日はどうもありがとうございました。
アドバイスのとおり、パリをたっぷり楽しんできます♪
今年もどうぞよろしくお願いします。
2011-01-01 土 00:53:18 | URL | Mariya [編集]
Re: 明けましておめでとう!
Mariya さん
あけましておめでとう。
先日は遠い拙宅まで足を運んでくださり、ありがとう。
フランス旅行を満喫してきてください。
そのために、というわけでもありませんが、よろしかったらこのブログの次のページをご覧ください。ご専門のユゴーの作品についての雑文・・・決して批評でも研究文でもありません。単なるガイド程度です・・・は冷や汗ものですが、ご笑読くだされば幸いです。
小説『ノートルダム・ド・パリ』については
http://scipion.blog60.fc2.com/blog-entry-150.html#more
小説『レ・ミゼラブル』については
http://scipion.blog60.fc2.com/blog-entry-100.html#more です。
また、シャルトルとヴェルサイユ、およびカルナヴァレ美術館については次の2007年の旅行記をご覧ください。
http://scipion.blog60.fc2.com/blog-entry-99.html#more
では Bon voyage!!!
Scipion
2011-01-02 日 12:20:47 | URL | 石田明生 [編集]
こんにちは、パリから書き込みです。コメントの返信ありがとうございました。
Scipion先生の旅行記すごく参考になります。私もパリを存分に楽しんでいます。
シャルトルも訪れたのですが本当に素晴らしかったです!
2011-01-25 火 06:05:18 | URL | Mariya [編集]
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