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石田明生

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アジア杯準決勝の珍事
 後期試験を終えたこの時期、採点の山を前にして食傷気味になり、次いで採点簿に向かって当落線の学生をどうするか呻吟する。この苦行が終わったころにはまたまた、花粉に悩ませられることだろう。毎年のことながらうんざりする季節だ。
 こんな時に、アジア杯準決勝の韓国戦で変なことが起こったものだ。前半PKを決めた選手(MF奇誠庸=キ・ソンヨン)が、左手で頬を掻いて猿真似をし日本を侮辱したと言うのだ。僕もその韓国戦を前半だけは見ていたのだから(後半は睡魔に襲われてダウン)、そのシーンを目撃したはずなのに、気づかなかった。でも、気づかなかったのは僕だけだろうか。僕だけうっかりしていたのだろうか。
 とにかく、昨日も今日もテレビはその話題でかまびすしい。そんな中で彼の行為を批判して次のように言う韓国人も日本人もいるのにはげんなりしてまう。
 「同じアジア人どうしなのにどうして・・・」
 こう言う人は、何ともいえない優しい表情をして、日韓・韓日のひいては東アジアの連帯と興隆を願っているようだ。
 「それなら、相手がアジア人でなければいいのか」」僕のようなへそ曲がりはつい言いたくなってしまう。「相手が白人や黒人なら、侮辱行為をしてもいいのか」



 キ・ソンヨン選手はスコットランド(セルティック)でプレーをしているとき、同じような猿真似をされて侮辱を受けていたと言うことだ。そんなことが「同じアジア人どうし」という連帯感にあふれたことばを生み出すのだろうか。
 もちろん、「同じアジア人どうし」が仲良く、兄弟のようになることはいいことだ。だが、同じお隣のアジア人どうしだから、対立や敵愾心が出てくると言えるのではないだろうか。ことサッカーの話でいえば、この度の韓国戦でもそうだったかもしれないが、昨年の南アフリカでもそうだった。ある日本代表選手はこう言っていたではないか。
「韓国にだけは負けたくない」
 そうなのだ。日本はヨーロッパやアメリカ諸国に負けるよりも、韓国や中国に負ける方が「いや」なのだ。これは、「良きライバル」話なんてことではない。長い歴史から否応なく出てくる対立構造の結果なのだ。だから、「同じアジア人どうしなのにどうして侮辱し合うのか」という発言には、隣人どうしの歴史や現実を忌避した見方があるし、さらに言えば「アジア人どうし」以外を排除する感性がある。お人好しの、平凡な市民の、当たり障りのないような何気ない意見の中に、恐ろしい哲学の陥穽がある。
 ご近所どうしだから、兄弟どうしだから、対立や憎悪があるのだ。当たり前のことだ。それをふまえて付き合わなければ行けない。しかし、ご近所どうしだから、兄弟どうしだから、強い紐帯で結ばれていることも忘れてはならない。それは国家間でも同じことだ。
 いいではないか。日韓・韓日両国が少々のことで対立したり喧嘩したりしても。猿真似かどうか知らないが、そんなささいなことで「アジア人どうし」などと、大上段に構えることのほうがよほどおかしい。
 それにしても、あの試合で、いやあの試合に限らず、日本代表としてのスポーツ試合で、どうして旭日旗を振り回す人がいるのだろう。あれは、韓国や中国の人にひどく不快な思いをさせるだけではない。あれは日本の戦争犯罪という恥部でもあるのだ。誰が自分の恥部をふりかざして喜ぶだろうか。
 いや、ときたま自分の恥部を公衆の面前で振りかざし、軽犯罪で捕まる人がいるな。でもその人は個人的、非攻撃的だからまだしもいい。試合会場で全世界に向かって旭日旗という恥部を振りかざす連中は集団的かつ攻撃的、おまけに日本代表のような面をした思い上がりだから始末が悪い。
 最後に二言だけ・・・
 「アジア人どうしなのに・・・」を聞いたテレビのコメンテーターたちの誰ひとりとして、以上のようなことを言わないのに一番驚いた。
 また、ニュースで幾度か見たが、ほとんどなにをやっているかわからないようなあの仕草が、即「日本人への侮辱」というメッセージだと韓国では理解されているのだろうか。それも疑問詞付きではあるが驚きだ。
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雑感 | 11:20:08 | Trackback(0) | Comments(4)
コメント
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2011-01-30 日 21:07:49 | | [編集]
Re: タイトルなし
kikkoroさん、こんにちは。

「スキピオの夢」に遊びにきてくださり、ありがとう。
僕はkikkoroさんにどんな点をつけたのでしょう。わかりませんが、きっと大丈夫ですよ。
明日1月31日は、年一度の「Soiree des Enfoires」(例の大コンサート)の日です。今年はどんなコンサートか、楽しみです。
今は、Mylene Farmer の歌と映像(youtube)を楽しんでいます。
ぜひまた遊びにきてください。ではまた、A bientot!!!
2011-01-30 日 21:41:56 | URL | 石田明生 [編集]
少しお伝えさせてください。
はじめまして。
たまたま楽曲の検索をしていて、ブログを拝見したものです。

言わせていただくと、この試合で旭日旗を振りまわした人間はいないそうです。テレビ朝日が試合でこの旗がサポーター席にかかっているのを報道しましたが、それはねつ造だったと認めています。
また、選手本人は日本人の侮辱のために猿真似したといってます。
何が疑問なのでしょうか?
「同じアジア人なのに・・・」という発言は、「お前もアジア人なのだから、猿と侮辱した日本人の顔と変わんないだろ!」という突っ込みの意味合いが強いと思いますよ。

また、旭日旗の何が恥なのですか?
今でも海上自衛隊にも使われているみたいですし、私の故郷で漁業を営む者にとっては、無くてはならないものです。
旗が海に落ちた時、飛び込んで拾った人もいます。それ位大切にされてました。
確かに、韓国の前でこの旗を振りかざすのは、配慮のないことです。
しかし、性犯罪者のようにこの旗を言われることは、大変腹がたちます。


初めて閲覧したブログにこのようなことを書くのも、本来なら憚るべきなのですが、どうしても我慢ならなかったので、書き込みました。
では、失礼します。






2011-02-11 金 01:49:33 | URL | らん [編集]
Re: コメントありがとうございます。
はじめまして。
ご意見・ご感想をありがとうございます。

ええ、映像に出てきた観客席の旭日旗は、ねつ造だったそうですね。どうしてそんなことをするのでしょう。まるでわざわざ対立をあおるためかのようで、いやになります。

そうですか、彼は日本人を侮辱するために左手で頬を掻くような、つまり猿真似をしたのですか。彼はずっと前から日本を嫌っていたのですね。でも、上にも書きましたが、あの行為は日本への嫌悪を表現するのにあまりに控えめなような気がします。鈍感なのかもしれませんが、少なくとも僕にはそういう風に読めませんでした。

《「同じアジア人なのに・・・」という発言は、「お前もアジア人なのだから、猿と侮辱した日本人の顔と変わんないだろ!」という突っ込みの意味合いが強いと思いますよ。》
では、僕は勘違いしたのですか。「同じアジア人どうし侮辱し合うことないだろ」の意味ではないのですか。そういうことなら、僕の話は違って来ます。でも、猿のまねが日本人への侮辱を意味するとしたら、それは、韓国にはいない猿が日本にいることからきているのかもしれませんね。

《 また、旭日旗の何が恥なのですか?》
と質問されております。wikiなどでご覧になればおわかりのように、旭日旗は帝国陸軍の連隊旗であり、後の海軍旗です。その旗をなびかせて、満州事変等を経、日本が侵略戦争に邁進したのは歴史の教えるところです。らんさんにとって旭日旗は、漁業における大漁旗あるいは現在の穏やかな(?)海上自衛隊旗かもしれませんが、侵略された側あるいは敵対した側(諸外国)から見れば、日本という国のかつての凶暴性を思い起こさせる象徴となるのではないでしょうか。例が適切かどうかわかりませんが、子供の時の勢力関係で、いじめた側は忘れていても、いじめられた側はずっと覚えているということはよくあります。比較的攻撃的ではない歴史を持つ日本ですが、帝国の韓国・中国への侵略と搾取の歴史(たぶん秀吉の朝鮮出兵以上に)は、最大の汚点として東洋史の記憶に残っています。
「恥部」とは言い過ぎだったかもしれませんが、サッカーなど国際試合にはそうでなくとも国中愛国的なムードになります、そんなとき「軍艦マーチ」のように攻撃的な旭日旗を世界中にさらすことは、あまりに無神経すぎるという思いがします。

納得なさったかどうかわかりませんが、旗に関してはそれぞれのひとの人生の歩みと好みによるでしょう。要するにらんさんは大漁旗の旭日旗に敬意を抱き、旭日旗がお好きなのですね。そのことを否定するつもりはまったくありません。悪しからず。

スキピオ
2011-02-11 金 11:03:30 | URL | 石田明生 [編集]
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