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石田明生

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ブルボン王朝の始祖アンリ4世の頭部
 今日、ニュース電子版を見ていたら、すごいニュースが飛び込んできた。フランス国王アンリ4世のミイラ化された頭部が、本物であることが証明されたという。今まで、そういうふれこみでオークションにかけられ売買されてきたそうだが、ついに本物というお墨付きをもらったことになる。そのために元の場所、サン・ドニ聖堂にもどることになったらしい。彼だってうれしいだろう。約200年ぶりの帰還だ。
 そもそもなんでそんなことになったかと言うと、フランス大革命のおり、王家の墓があるサン・ドニ聖堂は暴徒によって散々に荒らされてしまったからだ。代々の王の心臓も保管されていたのだが、そのとき入れ物の壷は粉砕され、心臓は打ち捨てられたらしい。話によるとある絵描きは、それで絵の具を作ったそうな。


 その折、誰かがアンリ4世の首だけ盗み、保存しておいたのだろう。鑑定をし、断定をしたのは、レイモン・ポアンカレ Raymond Poincaré大学病院の法医学者フィリップ・シャルリエ Philippe Charlier氏率いる研究チームだ。このシャルリエ氏は、この筋では相当の大家であるらしい。というのも、2006年にはジャンヌ・ダルクのミイラの真贋論争に終止符を打ち(もちろん、偽物として)、その前には、ルイ16世の息子の心臓と言われていたものが本物かどうか鑑定した。これは本物との結論を引き出し、今ではサン・ドニ聖堂で見学者を驚かせている(このブログで取り上げたことあり、次のURL)。
http://scipion.blog60.fc2.com/blog-entry-48.html

 今度聖堂に行くと、アンリ王の頭部を見ることが出来るだろう。この王はフランスで一番人気のある王様で、いろいろな逸話で彩られている。
 王は Le Vert-Galant (女たらし)と呼ばれていたが、その異名通り、女性たちをこよなく愛したそうな。

<と、ここまで書いて、やぶ用が出現したために、中断してしまった。これからは翌日の記事になってしまう>

 その中でも有名な女性はガブリエル・デストレ。彼は彼女との間に、不倫関係7年で3人の子をもうけている。もとより、政略結婚で結ばれたマルグリット・ヴァロワ(通称マルゴ姫)との間に愛情のかけらもなかったことだろう。マルゴ姫の方も男漁りで有名だった(映画『王妃マルゴ』を参照)。王と離婚したあと、マレー地区の一郭に住んで、夜な夜な男を引き入れていたとか・・・
 だから、王とガブリエルの関係はおおっぴらで、王がマルゴと離婚した時には誰しもが次の王妃にガブリエルがなると、というよりも誰よりもガブリエル本人が王妃になると思ったことだろう。王を戦場にあっても助け、宗教対立にもアンリをカトリックに改宗させるという解決策を授け、実行させ、立派な世継ぎまでも生んだ。Wiki 日本版に引用されているように、《神様か、王様の死亡以外に、私の幸運を断ち切れるものはない》と豪語するほどまでに権力と幸福の絶頂にあったのだ。が、彼女の幸運は、神様の死でも王様の死でもなく己の死という彼女自身思いもよらぬ突発事件によって断ち切られてしまった。1599年、フォンテーヌブローの離宮から帰った彼女は、突然のけいれんに襲われ、急死してしまったのだ。アンリ王の悲しみはいかばかりだったか。彼は彼女を王妃の礼をもって埋葬したそうな。
(このことは以前書いたことがある。次のURL:
http://scipion.blog60.fc2.com/blog-entry-55.html

 しかし、王には王妃がいて世継ぎがいなければならない。1600年12月、メディチ家の姫、マリー・ド・メディシスと結婚する。この結婚は10年続いた。その結末もやはり突然やってきた。今のレ・アル近くで狂信的なカトリックの男(ラヴァイヤック)に短刀で襲われ、57歳の生涯を閉じたのだ。
 今回の「首実検」でも、襲われた時の首に残る傷跡が確認されたと言う。また、頭がアンリ王だという証拠として、肖像画に描かれている右耳のピアスの穴もあげられている。当時の貴公子は耳にピアスをつけていた。そういえば映画『王妃マルゴ』でも後のアンリ3世もピアスをつけていたっけ。
 それにしても、400年前の王の頭部の発見騒ぎには胸弾む。やはり、革命により王制が廃止されて共和制となった国の出来事なのだとつくづく思う。
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雑感 | 09:23:18 | Trackback(0) | Comments(0)
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