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石田明生

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8月23日(火)お別れと出発
 いよいよ、我が仲間たちとお別れです。みんなは、朝7時過ぎ、オペラ座の隣でバスに乗りました。運転手に「2Eで降ります」と念を押しておきました。これで心配はありません。
 達成感とともに安堵感がどっと押し寄せました。怪我も病気もなく、事件・事故もなく、皆さん何事もなく旅行を楽しめたことと思います。細かいことを挙げたら、僕に不満もあったかもしれません。が、勘弁してください。約一週間、仲間同士でも気まずいこともなく、もちろん夫婦間の危機もなく、みな円満なまま旅を終えられたのを良しとしてください。
 さて、僕たち夫婦の本当のフランス旅行の始まりです。
 午前中は近所を散歩して、のんびりと過ごし、旅の起点、「モンパルナス駅」に向かいました。3時過ぎの列車に乗り、TGVで、一挙にブルターニュの町「Quimper カンペール」まで行きます。
 その前に、昼食をとらなくては・・・と、「モンパルナス駅」近くにあるお気に入りのレストラン「Le Paradis」に行きました。どこが「お気に入り」か、ですって? とても安いのです。久々ですが、値段は変っていませんでした。相変わらず、コースが8ユーロです。そのうえ、ちゃんとアペリティフとして「サングリア」がサービスされます。うれしいではありませんか。
 そのレストランで、なんとなんと、思いもかけぬ邂逅があったのです。


 食事も半ば過ぎたでしょうか。入り口の方を向いていた妻は、暇にまかせて(3時過ぎの列車に乗るので、畢竟食事はゆっくりとなります)入ってくる客の人物評をおもしろおかしくしていました。
 「はーい、陽気なアメリカ人が4名、男ふたり女ふたり、歩道側の席に座りました」
 「今東洋人が二名入ってきます。おやおや、一人はあなたの後ろの席につきました。中国人のようです」
 「もう一人の人は、右の方に座りました。まじめそうな日本人のようです」
 と、こんな具合でした。その「まじめそうな日本人」は、僕の右、二つ向こうの席についていましたので、僕もちらりと見ました。すると、毎週職場でご一緒するTさんに似ているではありませんか。
 そこで、妻に言いました。「ほら、毎週土曜日に一緒になるTさんのこと話したことあるだろう。あそこのお客さん、そのTさんに似ているよ。Tさんって、あんな感じなんだよ」と言って、今度は身を乗り出して見ました。
 「うん、Tさんによく似ているよ。いや、Tさんだ、Tさんだよ」
 ひとり食事をしておられる、まさにTさんのほうに行って呼びかけました。もちろん、Tさんも驚いた様子です。
 Tさんの食事を待って、近くのカフェで、Tさんはコーヒーを、僕はラム酒を飲みました。「こんなところで遇えるなんて、人生も捨てたものではないですね」Tさんはパリの後はイタリアに行くそうです。僕たちはこれからブルターニュ、方向は正反対ですが、互いに土産話をたっぷり仕入れて、また土曜日に会うことができます。楽しみです。

 TGVは時間通り出発し、時間通りカンペールにつきました。カンペールは一番西にある「最果ての県」の都です。予約しておいた、駅前の、その名も「駅前ホテル」はすぐにわかりました。早速旅装を解いて、旧市街を目指しました。すると、左手に立派な建物がたっています。「マックス・ジャコブ劇場」と書いてあります。なるほど、詩人のマックス・ジャコブはカンペールのユダヤ人の家に生まれたのです。彼は晩年、ナチスによってパリの北に位置するドランシーという町の収容所に入れられ、そこで死にました(以前ここを訪れたことがあります。次のURLをご覧ください。http://scipion.blog60.fc2.com/blog-entry-85.html)。おそらく町の人たちは彼へのオマージュを込めて、美しい劇場に彼の名を与えたのでしょう。

マックス・ジャコブ劇場     Max Jacobの肖像
マックス・ジャコブ劇場とモジリアーニ作マックス・ジャコブの肖像(wikiより)

 右手は、旧市街の城壁が続き、その上には大聖堂の塔が見えます。最西端の町は、思ったよりもはるかに豊かな財力と文化を誇っていたようでした。

カンペールの城壁          カンペールの町並み
城壁と古い木組みの家

 僕たちは、古い街並を歩いて、本場のクレープを食べようと店を物色して歩きました。地の果ての田舎町というのに、町の作りだけではなくカンペールの人たちもどこか洗練されているのには驚かされます。売り込みや呼び込みもなく、静かな石畳の通りが続いています。僕たちはとあるクレプリーに入り、ガレットをいただきました。店内は外と違って、活気にあふれています。

きみえのガレット
手前は妻が注文したバターだけのシンプルなガレット、奥側は色々入ったガレット。
飲み物はもちろんシードルです。

 こうして、ブルターニュの第一日目は終わりました。。

カンペールの市章
猛々しさとおよそ縁のない町の紋章
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2011年フランス旅行 | 16:31:36 | Trackback(0) | Comments(1)
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2011-09-23 金 11:34:12 | | [編集]
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