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石田明生

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大雪の日・・・美術館のはしご
 一昨日は無謀なことをしたものだ。雪になるのがわかっていながら、八王子の「富士美術館」に絵を見に行ったのだ。我が家の最寄り駅に歩いているときはみぞれまじりの雨だったので,少々侮ってしまった。八王子の駅に着いた頃には、本格的な雪になっていた。とは言っても,ここまで来たのだから,美術館に行ってしまえば何とかなると信じて,バスに乗った。たまたまタイミングのよいバスがあったので、焦って乗った。
 美術館に到着したときには,雪は10センチ以上に積もっていた。幸いバス停から美術館まで目と鼻の先、1・2分のところだ。美術館へのアプローチ部分には、雪の上に三人分の足跡しかない。つまり、まだ三人しか入館していないということか。
 体から雪をはらいながら,館内には入ると,愛想の良さそうなガードマンが近付いて来て,われわれに言うには,
「今日は大雪が予想されますので,美術館は12時までとさせてもらいます」
「えっ!!!」時計を見ると、11時15分だ。「こちらのレストランは何時までですか?」
「やはり12時までです」
 寒さと雪を我慢してやって来たのも,温かい館内での美術品見学と,おいしい昼食を思い描いていたからこそであったのに。

アッリア
美術館に入るとまず眼を引いたのはPierre Lepautre(1664-1744)の作品「Arria et Paetus」だった。ルーブル美術館に大理石の本物があるらしい。このブロンズ像はその原像をもとに造られた(1890年)。ルーヴルではあまりにたくさんの作品があるので、これくらいのものでは目立たないが、ここでは違う。おもしろい発見をした。この夫婦の逸話は小プリニウスの書簡から来ているということだ。クラウディウス帝により、自害の判決をうけた夫Paetusを勇気づけるために,妻Arriaは自らを短剣でついて、「ほら,痛くありませんよ」と言って範を示したという(紀元42年)。

入り口へ
エスカレーターで二階に上がる。



 と,こんなところでぐずぐずしていられない。せっかく来たのだから,美術品だけは見学せねば。
 40分で見るには、少し無理があったが,見ないよりはましとばかり、大急ぎで館内を回った。それほど広くないので,1時間あれば満足したかもしれない。この30分の違いが大きいのだ(結局、絵画鑑賞時間は正味30分位だった)。
 見学者はわれわれを除いて一組の二人連れだけだった。静かな館内は独り占めしたような気分で,時間さえあれば申し分のないひとときを過ごせたことだろうに。というのも,常設の美術品の豊かさもさることながら、写真撮影もOKだったので、何となく,フランスの美術館にいるような気分だったからだ。

DSCN7434館内
静かな館内

 作品は18世紀のロココから印象派まで、見どころはたくさんあった。

ブーシェ
ロココの代表的な画家 François Boucher「田園の奏楽」

印象派
印象派の絵画

 部屋と部屋の仕切りに、ロダンの作品「青銅時代」があった。

青銅時代

 この作品の後ろの窓から、美術館前の雪景色が広がっていた。向かいは創価大学だ。この美術館も創価学会のものだそうだから、この辺り一帯は創価学会の土地なのだろうか。莫大なお金がかかっているに違いない。創価学会は裕福なのだな。ちなみに、この美術館に来たのは二度目だ。前に,ナポレオン展を見たことがある。

雪景色

 実を言うと,今日はこの富士美術館の次に,「村内美術館」もはしごしようと考えていたのだ。見学終了後,受付の人に、村内まで電話をかけてもらう。美術館とレストランは開いているか、問い合わせてもらったのだ。どちらも開いているとのこと,僕たちはさっそくちょうど出るというバスに乗った。村内美術館は八王子駅行きのバスで途中にある。二つ目のバス停で降りて、雪の中空腹をかかえて、美術館を探すが,なかなか見つからない。結局,近くの人に尋ねたのだが,何のことはない,村内美術館とは、「村内家具センター」という巨大な建物の一部だったのだ。こじんまりした、しゃれた建物を想像していたので,ビックリ仰天。
 さっそく中に入り,「ルーヴル」というレストランで昼食をとった。僕はランチメニューの「鰆の赤ワインソース」(1400円)を妻は「若鶏のキノコソース」(1200円)を食べた。コンソメ・スープと小鉢のサラダ,コーヒーつきだから,お手頃値段だ。寒い雪の中にいたのでスープのおいしいこと、絶品だった。料理も(鰆というところが日本的だったが)そこそこで、うれしかったのだが,給仕長(たぶん)さんによると,雪のため,レストランは2時までとさせていただきたいとのこと。またもや慌てて食事とあいなった。それよりも,美術館は?
 雪のために、閉めるとのこと・・・ここで僕は精一杯ブーたれた。
「美術館に入るためにわざわざ来たのに,見られないなんて・・・」
「では、少し延長してもらいましょうか?」(給仕長さんはやさしい)
「大丈夫ですか?」
 給仕長さんが美術館に電話をしてくれた。結果,40分くらいならよいとのこと。
 というわけで、またまた慌てての見学となった。

入り口
美術館入り口

入り口付近

入り口には、マイヨール,ロダン,ブールデル、佐藤忠良のプロンズ像があった。
雪景色
階段の踊り場の窓が,まるで水墨画のようになっていた。
館内は撮影禁止だったので,撮らなかったが,バルビゾン派から印象派の絵がほとんどだった。
村内家具の社長が長年集めたコレクションだそうだ。

 帰りは,この家具センターから無料のシャトルバスが40分おきに出ている。それに乗せてもらい,八王子駅に着いた。幸い,奇蹟のように中央線が動き,これまた奇蹟そのもののごとく武蔵野線が動いて、ほとんど支障なく家に到着した。帰ってテレビを見たら,大雪情報とともに帰宅困難のニュースばかりが画面で踊っていた。
 無謀な一日ではあったが,どうやら「つき」はあったらしい。
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日常スケッチ | 17:45:45 | Trackback(0) | Comments(0)
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