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石田明生

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若者のお祭り
 先日31日はハローウィンのお祭りで、渋谷界隈が賑わった。ニュースでその映像を見る。仮装する若者も含めて、人のごった煮のような群れが画面全体を覆い、にぎわいが感じられた。
 常々、日本の若者には、ガス抜きのような無礼講のお祭り騒ぎが日本にないのは残念だと思っていた筆者には、この画面を見て思い当たるものがあった。フランスの、テクノパレード(9月の第2土曜日)や音楽の日(6月21日の夏至の日)のようにオリジナルの、しかも国家が認めるお祭りが日本ではできないのなら、この国ではこのハローウィンの日をそんな日に指定してしまったらどうだろう。アメリカの猿真似と言われても気にしない。輸入物と言われても気にしない。どうせロックであれテクノ音楽であれ、輸入物に違いないのだから・・・文科省も堅いことを言わず、日本全国「ハローウィン・パレード」の日と定めて、各都市でお祭りを薦めてはどうだろうか。少々寒いときもあるだろうが、季節的には良いと思う。カーニヴァルを模倣するには2月なので寒すぎるし、夏祭りでは伝統が邪魔をし、若者のノリにならないかもしれない。それに暑すぎる。熱射病が心配だ。その点、10月末はいい。


 渋谷の様子をテレビで見ていると、映像提供者が必要以上に強調しているのかもしれないが、集合した若者たちの「おりこうさん」振りが気になる。ゴミ袋を手にゴミ拾いをし、DJポリスとかいう間の抜けた警官の号令に従う若者たちは、まるで飼いならされた羊の群れに見まがうばかりだ。要するに、若者特有の野放図なバイタリティーのようなものがあまり感じられないのだ。それは、彼ら自身の問題以前に、交通規制、道路交通法、商店街の要望等々、様々な障害があるからだろう。できたら、大人たちがそういう囲いを解き放ったら良いのにと思う。青山通り(いや、六本木)に至るまで歩行者天国にするとか、渋谷界隈へは車の進入を全面禁止するとか・・・規制され、なんとかポリスに従い、ゴミ袋を手にした若者たちのお祭りを見ていると、優等生のお祭りに見えてしまう。お祭りは、はみ出し者、あるいは普段表に現れない者、自己表現の下手な者(そんな奴には仮面がぴったりだ)、そんな若者たちが参加したがるような祭りであっても良いのではないか、とへそ曲がりの筆者は思ってしまう。
 もちろん、暴れたり、器物を破壊したり、暴力を振るったりしろと言っているのではない。ただ、若者というものは常に内にエネルギーを秘めている、何かことあればそのエネルギーはいつでも爆発可能だと、表現してほしい。牙もない、角もない、大人たちから「お褒めの言葉をいただくような」おりこうさんのお祭りは、どこかに胡散臭さがある。ハメを外しても、大人たちが「若いんだからしょうがない」と苦笑するようなそんなハメなら外しても良いのではないか。もっともそれを意識してハメを外すのも嘘っぽいが・・・
 昨日行った大学では、今年の大学祭からアルコール禁止となった。昨年急性アルコール中毒者が出たからという。100年以上も続く伝統ある、しかもかつてはばんからの誉れ高かったその大学もついに、アルコール禁止となったか、と感慨無量だ。大学祭も、お祭りである以上、優等生、おりこうさんのそれになってはなんとなく迫力が感じられない。残念なことだ。まあ、アルコールのことだけで判断できることではないが、祭りの実行委員会がすんなりその措置を受け入れたという事情を聞いては、 ? と思う。アルコールの事故については学生同士、責任を持って危険のないようにすると、意地を張って欲しかったような気がする(何年か前に死者も出たことがあったから仕方がないか)。
 というわけで、本来はみ出し者も大威張りで参加できた祭りも、今は、優等生、おりこうさんのものとなり果てたのだろうか。社会の片隅に追いやられたはみ出し者たちは、ますます陽の当たらない場所を住処としてしまうのか。時代は、勤勉で道徳心堅固で、溌剌とした優等生のものになりつつあるのだろうか。そういえば、間接的な知識でしかないが、戦前も、プラス思考(国家のための)を常に持ち、たゆまぬ勤勉さを身につけた優等生が国をリードしたらしい。劣等生や弱者(様々な障害を持つものたち)はお国のためにあまり役に立たないと軽んじられたという。そんな社会はごめんだという反省から戦後は出発したはずだ。それともそう思っているのは筆者だけか。
 若者らしい祭りを期待するようになったのは、加齢の証拠か。昨日は67回目の誕生日だった。

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雑感 | 11:45:05 | Trackback(0) | Comments(0)
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