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石田明生

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日本国賛美の不安
 ここ数年来、テレビ等で日本の技術力、伝統、文化、等々がやたら賛美されているなという印象を受けていた。以前は逆に日本の欠点や、滑稽なところをあげつらってお笑いにしている番組が受けていたように思う。いつからだろうか、これが逆転しだしたのは。そして、このような日本賛美は何を意味しているのか。もしかすると戦前の日本に近づいているのではないだろうか、そんな不安をずっと抱いてきた。
 戦前、神国日本、皇国日本に住むもの、自国の悪口などもちろん、他国を上位に見て賛美しても、愛国者のレッテルを外され、非国民のレッテルを貼り付けられたのは、つとに聞くところだ。まさか、そんな逆行はありえないだろう、歴史は繰り返すというが戦前の全体主義的思想強化はないだろう、とは思うが。不安はぬぐいきれない。杞憂で終わればそれで良いが・・・
 と、ぼんやり毎日を暮らしていたが、今日(11/6)の夕刊を見て、やはり僕と同じことを考えている人がいるのだなと、少々安心した。毎日新聞の夕刊第2面に『特集ワイド・・・いびつな「大日本病』が掲載されていた。


«ここ最近、テレビは外国人に日本をホメさせて「日本は世界から尊敬されている!」と自賛する番組だらけだし、書店には日本礼賛本と並んで中国・韓国をけなす本が相変わらず並ぶ。一定の需要があるのは「日本は他国よりすごい」という大国意識、優越感に浸りたい、という願望なのか。そんな社会の行き着く先はどこか、識者とともに考えた»

 僕が抱いていた不安を大新聞社がこうして大々的に取り上げてくれたことは、プラス材料と言えるだろう。しかし、やはりこのように自由に意見が言える時代はいつまで続くのか心配だ。この『特集』でも、その不安を「戦前の価値観への回帰」と「極度に排他的な<愛国者>」という見出しをつけて、そのいわゆる識者の不安を取り上げている。
 国民の多くが反対している安全保障間連法も、ひとたび発動されると危ないと識者の渡辺治氏は警告している。«軍事が日本の中で大きな地位を占め、必ず国家意思の決定に関与するようになる»(渡辺氏)
 僕が抱いている印象(に過ぎないが)でも、以前と違って、自衛隊の位置が徐々に徐々に上昇している気がする。これから自衛隊員の美談がますます増えるかもしれない。まして、他国との交戦、戦死者の出現ということになれば・・・想像するだに恐ろしい。美しい憲法9条は、風前の灯となるだろう。
 また、感じるのは、皇室の立ち位置が、以前よりもいつの間にか高くなっていることだ。皇室の方々の態度、行動、生活が常に模範的だからということは言えるが、それにしても現在の状況は、ほぼ完全に雲上人のそれだ。心配なのは、しがない民衆にとって、そのような絶対的存在を戴く時、まさに「個」の喪失が始まるからだ。個の喪失が始まれば、個々人の思想は軽んじられ、無視され、景気の良い掛け声が支持されることになるだろう。選挙権が18歳に引き下げられて、選挙人が増える。そのことがどんな影響を与えるだろうか。新聞のニュースはもちろん、テレビのニュースも、インターネットのニュースもしっかり見ているとは思えない(大学で時事フランス語を担当して、学生たちがニュースを見ていないことを痛感している)、ゲームに夢中になっている選挙人たちはどんな個性を発揮し、投票するか。
 あっちを見ても、こっちを見ても、どうしても悲観的になってしまうここ数年の日本丸の動き。もう一度言うが、杞憂ならそれはそれで良いが・・・
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雑感 | 19:21:19 | Trackback(0) | Comments(0)
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