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石田明生

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厚労大臣の発言・・・女性機械論
 今となっては少し旧聞に属する話題になってしまいましたが、柳沢という大臣が「女性は産む機械」と発言して、物議をかもしたことがありました。
 実はそれを受けて、僕は生まれて初めて新聞の投書欄に拙文を投稿してみました。ひょっとすると掲載されるかもしれない、そう考えて発表を控えていましたが、毎日新聞からは今もってなしのつぶてです。どうやら、掲載不可は決定的と思われますので、ここに発表しておきましょう。
 以下の通りです。


※             ※            ※

 最近、厚労大臣の「女性は産む機械」発言をめぐって紙面がにぎやかだ。本人は「不適切な表現を用いた」と謝罪しているが、これははたして「表現方法」の問題だろうか。
 女性を「産む機械」とする見方は、かつてよく言われた「女は畑」という考えと同根ではないか。つまり、男が種をまき、畑で子供が育つと言う、あれだ。そうだとするなら、「機械」発言は表現方法の問題ではなく、考え方、思想の問題と言うことになる。
 ところで一年前、皇位継承問題で女系か男系かで、議論が沸騰した。その時、女系の天皇を認めなかった人たちが、この厚労大臣とほぼ同じ思想の持ち主だったと言ったら、言い過ぎだろうか。というのも、女系排除とは女性には遺伝子というものがなく、子供を生み出す「機械」「畑」でしかないという考え方に通じているからだ。かつて日本では皇位継承者を宿すのに正妻、側室を問わなかったのはそのためだ。
 あれもこれも、女性を「産む機械」と考えるかどうかの問題にかかっている。

※            ※            ※


 これは字数制限いっぱいの文章です。これより一字、一句読点多くてもオーバーしてしまいます。達意の文とはほど遠いもので、制限された短い文章の中で、自分の考えを表現することの難しさを痛感しました。

 さてまた話を投稿文の内容の話に戻りますが、そういえば、最近は皇位継承の「女系」「男系」問題もなくなってしまいました。話が立ち消えになったのは、たぶん次男の秋篠宮に男子が誕生したからでしょう。考えてみればこれも現金な話です。というのは、皇位継承問題は、継承者がいるかどうかの問題ではなく、国家思想の対外的な表明となるからです。
 例えばアングロサクソン系の国々には「女王」は昔から存在しましたが、フランスには外交的な駆け引きがあったとはいえ、女王はいませんでした。そもそもフランス語の reine には英語の queen ほどには「女王」の意味が強くないような気がします。つまり、 reine という語はあくまで、 roi の女性形という感じがします。対して queen は king の女性形というよりも独立した語と思われます。
 以上は英仏の歴史上の王についての考察で、皇位継承問題とは関係ありません。というのは、女系天皇を認めるかどうかは「女王」の出現を可能にするかどうかではないからです。もとより、フランスの場合は女王が存在しませんから「女系」ということは問題になり得ません。モデルケースはやはりイギリスです。「女系」反対とはつまり「女王」または「女帝」の子供を王位(皇位)継承者としないことです。
 日本の歴史を振り返れば、女帝は何人かいました。しかし、その女帝の子供に皇位継承権がないのです。そもそも女帝は結婚すらしていませんでした(孝謙帝)。「女系」反対とは、たとえその女帝に子供ができてもその子に皇位継承権がないということです。斉明天皇や持統帝の子供には皇位継承権があったという主張がされるかも知れませんが、彼女たちは天皇の后で、その子供は天皇の子供だったからです。
 端的に言えば、「女系」反対であれば、イギリスのエリザベス女王の子供に継承権がないということです。彼女の夫君エジンバラ公では資格がないのです。
 もちろん、周知のとおりチャールズに王位継承権はあります。つまり、イギリスは「女系」の王位継承権を認めていることを対外的に表明しているのです。
 対して日本は、現在のままでは「女系」を認めていないことになっています。
 科学が発達して、人が人として成り立つのは遺伝子 X と遺伝子 Y が組み合わさった結果であることはだれでも知っています。それでも「女系」反対を唱える人は、伝統主義者、因習崇拝者としか言いようがありまぜん。ちなみに、一昨年ある神社で猛烈に反対していたことが思い出されます。
 
 僕の投稿文は、柳沢発言から、皇位継承問題まで持っていこうという意図が見え見えです。そのために、掲載されないだろうとは思いましたが・・・

 今これを「ソワレ・デ・ザンフォレ(愚者たちのコンサート)2005,2006,2007」のお気に入り曲を聞きながら書いています。この瞬間はルイ・アラゴンの詩にジャン・フェラが作曲した『Aimer a perdre la raison(狂おしいほど愛する)・・・仮の訳』が聞こえます。これは今年のフィナーレ前の曲、感動的にいい。
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オピニオン | 09:58:58 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
ご無沙汰しております
Scipion先生

こんにちは。上記の記事、興味深く拝読しました。
男系・女系問題、若い世代はどういう意見なのでしょうか。
Scipion先生のおっしゃるとおりで科学的には何の根拠もないことですが、
何であれ、日本では、論理的であること、筋が通っていることは嫌われるんだなあ、というのが個人的な感想です。

話は変わりますが、
コクリコさま、
先日は(ずいぶん日がたってしまいましたが)コメントにフォローをいただいてありがとうございました。

この19日に近代美術館の「アンリ・カルティエ=ブレッソン展」の初日に行ってまいりました。
写真好きのコクリコさまのことですから、きっとおいでになることと思います。それとももうご覧でしょうか。
ご感想などまたお聞かせくださいませ。

個人的には、写真はすごく上手なのはわかるけど、テーマ的にしんどい、
というのが率直な印象でした。
2007-06-22 金 21:48:02 | URL | こはる [編集]
 こはるさん、こんばんは。本当にお久しぶりです。
 確かに、上記の問題を若者たちがどう考えているか、ということは大事ですね。これは「日本の品格」と関わりますから。
 ところで、最近は、CDをコピーできるもの(DVDドライヴァーと言うそうな)を買ったので、それに凝っています。何かこはるさんにも、コピーして差し上げたいのですが、どんな曲がいいでしょうか? リクエストがおありでしたら、ご遠慮なくおっしゃってください。
 なにも、ご要望がなければ、勝手に男性歌手のを考えますが(「静かめ」の曲のほうがいいですよね)・・・
 では失礼します。
2007-06-22 金 22:13:31 | URL | スキピオ [編集]
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