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石田明生

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中三女子誘拐事件を思う。
 今テレビをつければ、中三女子誘拐事件の話ばかりだ。何しろ、2年も前に誘拐か拉致か、とにかく自宅近くでいなくなった少女が、無事に戻ってきたのだ。誘拐犯と思われる男は、自殺未遂をしたらしく、血だらけの状態で逮捕された。彼はこの春卒業したばかりの千葉大学の学生で、授業にも普通に出席していたというのも驚きだ。二人は、大学近くのアパート(マンション)に、密かに2年間も暮らしていた。中学生にあたる年齢の少女と真面目と思われる大学生との二人暮らし。
 「親に見捨てられた」「逃亡は許さない」と言われ、その少女は絶望に陥り逃げようとしなかったらしいと、テレビのワイドショウは言っていた。当然だが、アパートの扉は、犯人が外出の度に鍵がかけられた。
 大学のすぐ近くにある6畳ふた間のアパートで、二人はどんな生活をしていたのだろう。いや、それよりも何よりも、二人は何と呼び合っていたのだろう。大学生は女の子を「・・・ちゃん」と呼んでいたのか。女の子は憎い誘拐犯でも「お兄ちゃん」と呼んだのか。あるいは呼ばざるをえなかったのか。


 おそらくは夏休みになっても旅行に行かなかったろうし、テーマパークにも行かなかったろう。時には近くのハンバーグ屋で食事をしただろうか。それにしても狭いアパートの膨大な時間を、二人は何をして過ごしていたのか。テレビを見ていた様子はない。が、レンタル・ビデオ(DVD)を借りて、映画は見ていたかもしれない。パソコンでゲームもしたかもしれない。それとも、大学生の犯人は家庭教師のように勉強を教えていたのか。男が授業のレポートを作成しているとき、少女は何をしていたのだろう。二人はどちらか病気になったりしなかったのだろうか。
 アパートの住人たちは口を揃えて、彼は一人暮らしにしか見えなかったと言っている。犯人は少女の存在をどうやって消していたのだろう。少女は、どんな気持ちで存在を消していたのだろう。
 長い暮らしだ。思春期の少女だ。時には笑うこともあっただろう。二人は、どんな時笑ったのだろう。
 こんな疑問は、これから明らかになると思うが、表に出るかどうかわからない。ひとつだけ生活の一端が見えたのは、少女が生徒手帳を見つけた顛末を「掃除をしていたら、生徒手帳が見つかって、後のために大事に取っておいた」と言った時だ。少女は、男が留守の時、掃除をしていた !
 ただ不思議なのは、犯人の様々な写真が公開され、犯人の人となりが見えてくると、二人の密室での生活に暴力的な面も性的な面も全く感じられなくなったことだ。
 少女は、たまたま使えたパソコンで父親が自分を探しているニュースを見て、騙されていたことを知り、逃げる決心をしたらしい。男は、就職も決まり、中野に引越しをして、まさに新しい出発をしようとしていたのだろう。秋葉原に買い物に行った時、そこで少女の逃亡を知った。中野に引っ越してからは扉に鍵をかけていなかったそうだ。男は、2年間の二人の生活の重みから生まれた絆を信じていたのか。
 少女に対する一方通行の想いは裏切られた。男の自殺未遂は、少女監禁がばれて逮捕されるという恐怖も原因だったかもしれないが、真実は信頼を裏切られた絶望からだったのではないか。
 こんな想像は、少々メルヘンチックに過ぎるだろうか。でも、この想像が当たっていれば、少女の立ち直りは早いかもしれない。
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雑感 | 18:08:36 | Trackback(0) | Comments(0)
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