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石田明生

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公衆電話
 昨日、最寄り駅から家に電話しようとしたら、以前からずっとあった公衆電話がなくなっていることに気付いた。自動改札の近くにキオスクがあり、その隣にあったはずだ。慌てて、改札を見張っている駅員に尋ねたが、あまり要領を得ない。そこでキオスクの販売員に尋ねると、撤去されたという。どうやら、電話は、鉄道弘済会の管轄下だったのか。
 携帯電話を有しない僕は、公衆電話が減っていく時代で、まさに不便を常々感じていたが、とうとうわが最寄駅も不便な駅になってしまったかと、腹立たしい思いで電話を諦めた。もちろん、駅舎から出て、駅前広場に行けば、いわゆる電話ボックスはあると思うが・・・
 一般論として、公衆電話が少なくなればますます利用されなくなるわけで、財布に差し込んであるテレフォンカードを使う機会が減ずる。各家庭にあるはずの使われていないテレフォンカードは、どれほど埋もれていることか。計算する気にもなれない。
 それはともかく、電話をかけられなくて、プンプンしながら電車に乗って、ふと例の中3少女の行方不明事件のことを思い出した。彼女が駅から公衆電話を使って家に連絡を取ったことで、にわかに公衆電話の便利さと重要性が見直されたとか。最初は何を今更、と聞き流していたが、あるはずの公衆電話がない不便さを感じると、実際うなずける話だと思う。


 と同時に、彼女はどうして、隠し持っていた5百円玉をコンビニで崩して、わざわざ家に電話をしたのだろうという疑問がふと浮かんだ。もちろん、家に電話するためだ。どうして、コンビニの店員に自分が巻き込まれた事件を告げ、そこで110番しなかったのだろう。どうして、駅まで行って、親に電話をし、親の指図で、110番ということになったか。
 新しい住まいに引っ越してから、鍵がかけられていなかったという。自由に外出できるようになった少女は、男が当分帰ってこないのを見極めると、外に出る。外に出て、彼女が最初にした行為は、電話をするために5百円玉を崩すことだった。まるで長い間家を空けていた子供が恐る恐る「お母さん」と電話をするためのようではないか。もしかしたら、彼女は自分が重大な事件に巻き込まれているという自覚が希薄だったのではないだろうか。男との長い二年間の生活が、当初の犯罪被害者意識を薄れさせてしまったのだろうか。テレビの評論家諸氏の言うようにいわゆるマインドコントロール下にあって、通常の状態ではなかったのか。
 こんなことはすべて謎のままだ。この事件、真実がわかればわかるほど(時間がたてば当然加害者、被害者の供述が取れるから)、反比例してニュースにならなくなってくる類のものなのだろう。馬鹿な評論家たちの無責任な言い草も、同時に忘れられることだろう。そしていつか、川端康成や夢野久作のような作家がこれに耽美のふりかけをかけて小説を書くかもしれない。楽しみだが、それまで生きているかどうか・・・
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雑感 | 05:20:23 | Trackback(0) | Comments(0)
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