■プロフィール

石田明生

Author:石田明生
ホームページの方もよろしくお願いします。
文学雑感、旅行記、翻訳などを載せています。

■4travel

スキピオの旅行記(写真付き)もごらんください。

■最近の記事
■カテゴリー
■最近のコメント
■月別アーカイブ

■最近のトラックバック
■リンク
■アクセス解析

■ブロとも申請フォーム
■ブログ内検索

■RSSフィード
パリ郊外・・・シュヴルーズ
 8月28日、フランス滞在もあと3日ばかりとなった猛暑の日、パリからRERのB4線に乗って、Saint-Rémy-Lès-Chevreuseまで出かけました。日本でいう快速電車といったところでしょうか、目的の駅まで約40分ほどでした。フランスは本当に広い、というか人口が少ないというか、とにかく首都から数十分も電車に乗ると、田舎の風景がすぐに広がります。
B4線の終点、Saint-Rémy-Lès-Chevreuse駅前も、数軒建物があるだけです。その一つが観光案内所でした。そこで目的地の道を尋ね、大雑把な地図をもらいました。目的地は、Chevreuse村とその上にあるマドレーヌ城です。
途中の散歩道から、近代オリンピックの父と称えられたクーベルタン男爵の城が見えました。

Coubertin 城
塀の向こうにクーベルタン城見えました。
ここで、男爵の子孫の人がチーズなどの現地販売をしています。
土曜日は午後からですので、この時はまだ営業時間ではありませんでした。




 クーベルタン城を左に見ながら、シュヴルーズ村に向かって右に田舎道を歩きます。周り中のどかな牛や羊の牧草地で、何頭もの家畜たちが草を食んだり、休んだりしていました。実にのんびりしています。時間の流れが完全に都会と違っています。僕たちも、途中木苺をつまみ食いしながら、村の方へと歩きました。
すると、観光案内所で案内嬢に言われたイベット川に出ました。この川沿いをどんどん行けば村の中心地に到着するはずです。ところでこの川の名前、「イヴェット」は、僕にとって懐かしい名前でした。というのも、昔小論を書いたことのある小説の題名であり、主人公の名前だったからです。しかし、残念ながら、このシュヴルーズの川はモーパッサンの小説とは何の関係もないようです。小説は、同様にパリの郊外ですが、前回歩いたBougival、つまりパリの西セーヌ川の方だからです。
さて、脇道に逸れてしまいましたが、このイヴット川、本当に狭くて、素通りしてしまいそうな川です。でもとても洒落ています。どうしてこんな風に何気無い手入れができるのでしょうか。

La rivière d'Yvette       美しいトンボ
狭い川ですが、散歩道が快適です。途中で美しい青いトンボが何匹も飛んでいました。

 村の中心にはこの川から、当然ですが、登ります。狭い道を登ると、村の街並みに入りました。そこを歩くと、なんと、17世紀の偉大な劇作家ジャン・ラシーヌが通った飲み屋がありました。Cabaret du Lys「飲み屋ユリの花」です。

Cabaret du Lys

大作家は、村を見下ろす位置にあるマドレーヌ城に滞在している時、日に2・3回はこの飲み屋に通ったとか・・・よほどこの店が気に入っていたようです。ちなみに、ラシーヌが傾倒していた教団のポール・ロワイヤルは、この村からさほど遠くないところにあります。残念ながら、僕たちが歩くには遠すぎて、見学するのを断念しましたが、ラシーヌは、この城からポール・ロワイヤルまで歩く心地よさを詩にしておりました。

Chemin de Racine.
「ポール・ロワイヤルからシュヴルーズに続くラシーヌの道」
心躍らせる、この山々
天にまでそびえ立ち
優美なる冠にて
この麗しき田園を飾るかな


 ネーデルランド出身の神学者コルネリウス・ヤンセンの教え(ジャンセニスム)を体現した教育を推進したポール・ロワイヤル修道院は、17世紀にその発展を見ましたが、結局ルイ14世から疎まれて、18世紀初頭に禁止の憂き目にあいました。しかし、そこで教育を受けた数学者・哲学者のパスカル、劇作家のジャン・ラシーヌなど著名人を数多く輩出したのも確かです。若き日、野心に満ちたラシーヌはポール・ロワイヤル修道院から、マドレーヌ城・シュヴルーズ村を何度往復したことでしょう。プラークに記された詩句がその時の気持ちをよく表しています。廃墟となった城ですが、今なおシュヴルーズ村と田園を見下ろしています。

Madelaine城      Chevreuseの村
廃墟となったマドレーヌ城(入場無料)と眼下に見下ろすシュヴルーズ村

Saint Martin教会
サン・マルタン教会

 村に降りると、美しい教会が我々を歓迎していました。サン・マルタン教会です。教会を見学した後、昼食を取ろうとしましたが、日曜日のためにレストランは開いていませんでした。そうでなくとも小さな村です、レストランの数も限られているのです。仕方ないので、唯一開いていた中華レストランに入りました。中華料理が嫌いなわけではありません。が、できたら地元の食堂で食べたかった! のですが。
 ちなみに、この度チャージしたナヴィゴ(Navigo 東京でいうスイカのようなもの)は、メトロ、バス、トラム、RER列車など一週間乗り放題で約25ユーロでした。嬉しいことに利用できるゾーンがなくなり、パリ近郊も含めて乗り放題でしたので、ここシュヴルーズまでも簡単に来ることができました。もちろん、シャルル・ド・ゴール空港までもヴェルサイユまでも行くことができます。来年も、ナヴィゴで是非パリ郊外を探索したいものです。
スポンサーサイト
2016年フランス旅行 | 18:05:25 | Trackback(0) | Comments(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad