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France Gall の死
 今年に入って、フランチ・ポッポス界から訃報が入った。フランス・ギャルの死だ。
 フランス・ギャルはシルヴィー・ヴァルタンとともに、最初に知ったフランスの歌手だった(次にアダモだったかな)。彼女が歌った『夢見るシャンソン人形』はシルヴィー・ヴァルタンの『アイドルを探せ』とともに、フランス語の美しさを味わった初めての体験だった。それまでは、アメリカのフォークソングを下手なギターでこれまた下手な英語で毎日歌っていたのだから、フランス語の響きに驚いたとしても不思議ではない。
 高校時代はフランス文学に凝りだしていた頃だから、ビゼーやドビュッシーなど音楽の教科書に出てくるようなクラシックの作曲家くらいしか知らなかった僕にとって、フレンチ・ポップスの存在はまさに刮目に値した。フランス・ギャルはまさにそういう存在だった。そして皮肉にも、ここに挙げた三人の歌手で最も若かったと思われるギャルが最初に身罷った。
 彼女は若くして夫のミシェル・ベルジェを亡くし、その後最愛の娘ポーリーヌを失うという最も過酷で悲しい人生を歩んだ。が同時に、マクロン大統領がこの度声明で述べたように「他者のために働く人生の模範」となるような人道支援にも力を入れていた。
 ブログ「カストール爺の生活と意見」の中からの知識だが、ギャルのセネガル体験は極めて示唆的だ。


 セネガルの首都ダカールでのこと、彼女が街を歩いていると、赤ん坊を抱いた女の人がいた。「可愛い子供ね」と声をかけると、母親は「あげるよ」と言う。生活の苦しさ・貧しさから子供を育てるのが困難なのだ。驚いたギャルは夫ベルジェに相談する。彼は、養子として子供をもらい育てるのは可能だろうが、それでは根本的な解決にならない。母親が働き、子育てができるようにならなければならない。それから、二人は母親を支援し、裁縫学校での勉強を助け、自立を促す。それが高じて、村に学校まで建てるのだ。
 才能豊かな作詞・作曲家のベルジェは、『Babacarババカール』と言う歌を作る。ババカールとは、その子の名前だ。

https://www.youtube.com/watch?v=45CmjFolBo8

僕の体、僕の頭の中で
ビシビシ響く君の心臓
つきまとってしかたのないイメージ
暑熱の波
僕の血管を流れる
苦しみの叫び声のような

 とまあ、実は難解な歌詞が連なる。概してベルジェの歌詞は直接的表現がないので難しい。
 そのためだろう、フランス・ギャルは、「カストール爺」からの引用だが、最もセネガル的な女性と言われているらしい。日本では、『夢見るシャンソン人形』を歌って大ヒットを飛ばしたアイドル歌手としてしか紹介されないが、実はその後の人生にこそ彼女の真価があったのだ。
 夫ベルジェの曲を集めて『Résiste 反抗せよ』というミュージカルを作ったのが最後の芸能活動となった。ベルジェの素敵な曲が詰まっている。
 合掌

https://www.youtube.com/watch?v=H_MmyypRVdI
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雑感 | 15:59:39 | Trackback(0) | Comments(0)
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