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石田明生

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2007年夏のパリ日記(12)・・・エッフェル塔、プロコップ、オルセー
9月8日(土)快晴

 今日はパリ市内なのでゆっくりとアパルトテルを出る。近くの証券取引所やパッサージュを見ながらメトロの最寄り駅「リシュリュー・ドルーオ」に行く。実際この辺りはパッサージュがたくさんある。それは19世紀には町の中心地だったからだ。

証券取引所.JPG
証券取引所


 パッサージュは19世紀初頭に流行ったアーケード付き商店街だった。雨が降っても濡れずに買い物を楽しめるパッサージュは当時画期的なものだった。しかしそれも19世紀後半以降、一カ所ですべての買い物のできるデパートの出現(「ボン・マルシェ」が最初)により衰退の一途をたどる。

パッサージュ.JPG
「ジュフロワ・パッサージュ」最近はむしろおしゃれなポイントとして観光客を引きつけている。



 さて、今日はまずトロカデロに行き、エッフェル塔を見学する。

エッフェル塔.JPG
トロカデロ・シャイヨー宮殿のテラスから、朝のエッフェル塔(M氏撮影)

エッフェル.JPG
最上階にあるエッフェルの仕事部屋のエッフェル像、
向かいにエジソンの像もある。


シャン・ド・マルス.JPG
最上階から見た「シャン・ド・マルス公園」
シャン・ド・マルスとは「軍神マルスの野」という意味で、
もともとは近くにある陸軍士官学校の練兵場であった。
革命以降は祭りの場(革命祭や万博など)として使われる。


 エッフェル塔見学(景色があまりに良くて、混み合っているから「スリ」に注意!)の後、シャン・ド・マルス公園から出ているバス(87番)で、サン=ジェルマン・デ・プレに近いオデオンまで行く。この近くのレストラン「プロコップ」に昼食のテーブルを予約しておいたからだ(この顛末に付いてはパリ日記の2をご覧下さい)。
 プロコップはパリで一番最初にできたカフェとして有名なので、話の種に以前から入りたいと思っていたレストランだ。なにしろこの店の顧客リストときたら、ヴォルテール、ジャン=ジャック・ルソー、ボーマルシェ、ダントン、ロベスピエール、ナポレオン、ジョルジュ・サンド、ヴェルレーヌなどなどだから、すごい。
 シチリア人のプロコップがここにカフェを開いたのは1686年、時代はルイ大王(14世)の御代だった。モリエールの「コメディ・フランセーズ」が王の後押しでできたが、その劇場はこの近くだった(このレストランのある通りは「旧喜劇場通り」と言う)。だから、モリエールの喜劇を見て、腹を抱えて笑った紳士淑女は、カフェで一杯、となった筈だ。レストランはとくに18世紀に入るとますます発展するが、コメディ・フランセーズ自体は1770年に右岸に移転する。その後プロコップはオデオン座近くのカフェとなる。

プロコップ.JPG
レストラン「プロコップ」裏通り側

肖像.JPG
レストラン内のヴォルテールの肖像画

書棚.JPG
レストラン内のヴォルテールが使用していた書棚

トイレ.JPG
レストラン内のトイレ
紳士用は「Citoyen 市民」淑女用は「Citoyenne 女市民」となっている。
snob な感じがしないでもない。


 僕たちのテーブルの隣には写真にあるようにヴォルテールが愛用していた書棚があった。さすがに網が張ってあったが、偉大な哲学者の書物がなにげなくあるのがにくい。聞くと、偉人の愛用したテーブルもあった。
 マリー・アントワネットにまつわるものはないかとボーイさんに尋ねたら、額に入った彼女の手紙を見せられた。200年前がすぐそこにあるような、不思議。

レストラン内.JPG
レストラン内においてあるヴォルテール愛用の家具


 そうそう、料理のことを忘れていた。二種類のコースがあったが、僕たちは27ユーロのコースをとった。ちなみに、もうひとつの37ユーロのは「哲学者コース」という名前だった。
 コースはありふれていて、前菜はたとえば「エスカルゴ」、メインは肉または魚料理、デザートという具合だ。僕たちはまず食前酒(アペリティフ)として、自家製のキール(僕はパスティス)、ワインはシャブリの白を飲んだ。飲み過ぎると午後の美術館が台無しになるので、ワインは一本だけにし、後はミネラルウォーターで我慢する。
 勘定は19.5%位のTVA(付加価値税)が付いて約200ユーロだった(5人で)。

 食後はリュクサンブール宮殿・庭園経由で、リュクサンブール駅からRERに乗り、オルセー美術館に向かった。途中、サン・ミッシェル駅で僕が乗り換えを間違えて逆方向の列車に乗るというドジを踏む。そのために約30分のロス。これが後でひびいた。すみません、皆様。
 どうにかこうにか、美術館に到着したが、時間は4時を過ぎていて、見学時間は2時間しかない。そのために、つまり見学時間が短いために入場料は8.5ユーロではなく5.5ユーロにしてくれた。

成熟時代
カミーユ・クローデル作『成熟時代』
ロダンの弟子でありモデルであり恋人であるカミーユが、
老いたロダン夫妻に手を差し伸べている。彼女の最高傑作。


パンセ.JPG
ロダン作『パンセ(思惟)』
美貌の弟子カミーユがモデル


戦争の女神.JPG
アンリ・ルソー作『戦争の女神』
『馬を駆る不和の女神』とも題される。
さらに「その進むところ恐ろしげに、絶望と涙と廃墟を残しつつ」
と書き加えられている。


 結局、広いオルセー美術館の中を駆け足で回るはめになった。皆様、すみません。屋上に出て、パリでもっとも美しい景色を見ながら一休みというわけにはいかず、M氏の好きなロートレックをじっくり見ることも叶わず、最後はドタバタになってしまった。

 6時に美術館を追い出されたので、まず、ソルフェリーノ橋から、テュイルリー庭園へとぶらぶら歩く。
 庭園を東に行くとルーヴル宮殿、我々は西に向かい、コンコルド広場に出る。

オベリスク.JPG
エジプトから贈られたこのオベリスクがパリに到着したのは、1833年のことだった。
高さ23メートル、重量220トンのこのモニュメントの年齢は33世紀だ。


コンコルド広場.JPG
コンコルド広場から見た、国民議会のあるブルボン宮殿


 真南にブルボン宮殿、西にシャンゼリゼと凱旋門、東にルーヴルを見て、我々は北に見えるマドレーヌ教会に向かう。ネオ・クラシック様式の教会を見学した後、疲れた足を叱咤激励しながら、ヴァンドーム広場まで歩く。

人間.JPG
この塔は、ナポレオンの勝利でもひときわ輝かしいアウステルリッツの戦いで奪った
1250門の大砲から鋳造したブロンズでできている。
天辺でカエサルの扮装をしたナポレオンがはるかローマを睨む。


 ここから、宿のアパルトテルまで、もう目と鼻の先だ。最後の力を振り絞って宿に到着する。おつかれさま。
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パリ旅行記(2007年) | 13:25:18 | Trackback(0) | Comments(4)
コメント
凄い!!
先生、こんにちは! 私はフランス語Ⅲで先生の授業で見せてくれた「愚か者たちのコンサート」にかなりはまってしまったm.kです☆ 覚えてくれてますでしょうか(笑)??  たくさんDVDを、コピーしてくれて有難うございました!! かなり沢山見てますよ! 私2005年のコンサート好きです☆☆ でも解説者がいないので話は、解らない・・・。 
フランス行ったんですね~。。うらやましい! ホント、フランスは綺麗な所ですね!! 一度でいいから行ってみたい。。。 でもちゃんとフランス語学んでいかないとちんぷんかんぷんですよね・・・泣
2007-10-08 月 01:04:23 | URL | meg [編集]
meg さん、おはよう。m.k. さんですね。もちろん覚えていますよ。
この夏、またまたフランスでDVD. CDを買って来ました。フランス音楽のさらなる充実をはかっています。
いつかぜひフランスに行って下さい。フランスはきっと君を裏切らないでしょう。
たまには教室の方にも顔を見せて下さい。
では・・・
2007-10-09 火 08:19:01 | URL | スキピオ [編集]
ロダンとカミーユの恋、そして破局、最後にはカミーユが精神病院に入れられ、孤独のままそこで生涯を終えるという話を聞きながら作品を見て、感動したこと思い出します。カミーユの映画があるみたいですね。
TYUTAYAにあるらしいので借りてみようと思います。

ところで、私は今回の旅行で、かなりフランスに嵌ってしまいました。
それで、実は先週から「メルシー教授のフランス語レッスン」という教材でフランス語の勉強を始めました。娘にはまだ内緒です。

2007-10-09 火 20:21:38 | URL | TAHARA NOMI [編集]
TAHARAさん、こんばんは。
はい、カミーユの映画は次の通りです。
『 カミーユ・クローデル (1988) CAMILLE CLAUDEL 』
 上映時間 150分  製作国 フランス 初公開年月 1989/10
【スタッフとキャスト】
監督: ブルーノ・ニュイッテン Bruno Nuytten
原作: レーヌ・マリー・パリス Reine-Marie Paris
脚本: ブルーノ・ニュイッテン Bruno Nuytten
   マリリン・ゴールディン Marilyn Goldin
撮影: ピエール・ロム Pierre Lhomme
音楽: ガブリエル・ヤーレ Gabriel Yared
出演: イザベル・アジャーニ Isabelle Adjani カミーユ・クローデル役 ジェラール・ドパルデュー Gerard Depardieu オーギュスト・ロダン役
 良質な映画だと思います。特にイザベル・アジャーニの演技力は抜群です。
 そうですか。フランス語、頑張って下さい。パリでフランス語が通じたときの快感はたまりません。旅がさらに楽しくなります。
2007-10-09 火 21:18:10 | URL | スキピオ [編集]
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